なつめが実る村からマンゴーが茂る町へ

3月14日、10年間暮らした中国黄土高原の村を引き払っていったん日本に帰り、7月16日、カンボジアの首都プノンペンに到着しました。この地であと10年、も生きられるかどうか定かではありませんが、いちおう“家財道具”らしきものを担いで、といってもスーツケース一個だけですが、アンコールワットのある町、シェムリアップに根っこを下すことにしました。

なぜカンボジアかというと、忘れもしない昨年8月10日、いつものごとくぼーっと歩いていたところをバイクにはねられ、脳天からぶち落ちてもなお、しぶとく九死に一生を得たいきさつがあり、それはあたかも、この私を、アンコールワットが呼んでいるのではないか、という気にさせたことが最大唯一の理由です。

しかし、いくらかでも“収入の道”を探らなければ生きてゆけない身分なので、何か商売をしようと考えていた矢先に、事故の時の“命の恩人”ともいえるセイハーが、雇われ先の都合で失職してしまい、これもまた縁と定めて、彼と一緒に旅行代理店を開設しようということになったのです。

会社の名前は決めました。「ゆっくり旅本舗 in カンボジア」です。字面通り、主に中高齢の方々を対象にして、ゆっくり、のんびり、じっくりと、小さな旅のお手伝いをさせていただくつもりでいます。

私はすでに高齢者の域に達し、おい大丈夫か、そんな歳で起業なんかして、と昔の友人などは心配もしてくれますが、その分というか、相棒のセイハーはバリバリの31 歳、ジムで鍛え上げた身体は、プッチン!とはちきれんばかりで、車椅子ごと階段の上り下りもできるくらいの力持ち、かつイケメンです。現在、毎日泣きながら日本語学校に通っていますが、お勉強は大の苦手のようで、けっきょくは2人で一人分と考えていただければいいかと思います。

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この先、国に旅行代理店の資格申請をしたり、他にもあれこれしなければならないことが山積みですが、当分の間は事務所はなしで、PCと車(といっても、当地のTuk Tuk というオート三輪)一台と人間2人だけでやってゆくつもりでいます。正式な資格を取得するまでにいくらか時間がかかりそうなので、まず先に、この場でぼちぼち“観光案内”をしてゆくつもりです。いずれHPに移行させて、内容も充実させてゆくつもりなので、どうかよろしくお願いいたします。

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2枚の写真は、広島地方を襲った水害の後に、Facebook上でシェアされていたものです。このカンボジア人の優しさも、私をこの地への移住を決意させた大きな理由です。