プレダック村

翌日は、アンコールワットのすぐ近くにあるプレダック村を訪れました。村の青年たちが、観光による村おこしに取り組んでいるところです。

朝8時、村からホテルまで、バンで迎えに来てくれました。私たちは総勢12人、およそ40分くらいで到着します。まずは村の市場の見学からです。

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これはやっぱりお供えに使うのかなぁ。口に挟んでいるのはたぶん尻尾。これはとても栄養があるようで、以前いた中国の村では、一つ食べると一歳長生きするとかいってました。

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たこやきみたいなもの。おいしかった、らしい。私が買ったのに、私までまわって来なかった。

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これは天然木を杵で突いて粉にして線香を作っているところ。このおばあちゃんに歳を聞いたら、62歳といわれ、正直いってびっくり。ものすごく老けて見えたのです。連れ合いはクメール・ルージュに殺され、女手一つで3人の子どもを育ててきたそうです。実は、こういった年恰好の老人を見ることは、ほんとうにマレです。

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カンボジアの米の細麺。水につけてふやかした米を、足踏み式の杵で突きます。

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突いた米をしばらく布で包んでむらしてから、ところてん式の器具で細い面にして茹で上げます。2本の木の真ん中右寄りに器具があって、左側にお姉さんたちが乗って重みをかけると、下の煮立った鍋の中に細麺がちゅるちゅると出てきます。

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茹で上がった麺を井戸の水でさらします。

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その日のうちにすべて食べてしまうそうで、乾燥して保存することはないとか。小麦粉のような粘りがないから、多分切れてしまうんでしょうね。試食させてもらいましたが、メチャおいしくて、いくらでもつるつると喉を通ってしまいます。おかげで、すでに用意されていた昼ご飯を半分くらい断りました。

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民家の出入り口にこんなカカシがちらほら。表札代わりなんでしょうか?

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みんなに一番ウケたのがこれ。赤いテラコッタの農道を爆走します。

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まわりはだいたいこんな風景。

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お寺の本堂で、伝統芸能のアプサラダンスを練習している少女たちがいました。

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夕食の後、村の子どもたちに手伝ってもらって、みなでランタンを飛ばしました。ライスペーパーで作った大きなランタンです。ランタンの中に火を付けた小さな籠のようなもの(小さいランタンならろうそく)を入れ、気球があたたまったところで、ひとりひとり願い事をかけて、一二三の合図で空に放ちます。ちょうど月のない夜で、みんなの願い事でふくらんだランタンは、煌めく星屑のかなたにゆっくりゆっくりと上がってゆきました。

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*プレダック村のことは、【9月17日 一ノ瀬泰造の“墓”】でもアップしています。ちなみに、この時に、泰造の墓ではない、ということを書きましたが、今回訪れると、入り口の看板から、「墓」という文字が消えていました。誰か、私と同じことを言った人がいたんですね。

 

地雷博物館

コンポンプルック村の帰りに、地雷博物館を訪れました。実は今年8月、ここで不発弾が爆発し、政府から閉鎖命令が出て、管理者のアキラーさんも一時拘束されてしまったのです。再開は不透明だったのですが、ガイドのブッダさんから直接アキラーさんに連絡をしてもらって、彼に会うことができました。

この地雷博物館は、アキラーさんがボランティアとカンパを元に、個人で開設している博物館です。

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アキラーさんが個人で撤去した地雷と不発弾。爆発したのはここではなく、倉庫の方。けが人は出なかったそうです。

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アキラーさんはたぶん45歳。正確にはわからないそうです。クメール・ルージュ政権下、両親と引き離されて未来の兵士として多くの子どもたちと一緒に育てられましたが、5歳の時に両親はクメール・ルージュに殺されました。

その後もクメール・ルージュに育てられ、少年兵として銃も持ち、地雷の埋設法も学び、戦闘にも参加してゆきます。

その後、侵攻してきたベトナム軍に捕まり、今度はベトナム兵としてクメール・ルージュと戦うことになります。13歳の時だったそうです。

パリ和平協定、総選挙と、カンボジアに平和を取り戻すための様々な活動が、海外からの支援を受けつつ展開されますが、そこでアキラーさんは、この国を平和にするために、自分の一生を地雷撤去に捧げようと決意するのです。

 「なぜそんなことをやろうと決めたのですか?」という、生徒たちの素朴な質問に、彼はたどたどしいながらも日本語で「私は何もわからなかったとはいえ、人をたくさん殺し、地雷も埋めてきました。悪いことをたくさんしました。だから、カンボジアの平和のために自分にできることをしたいのです。」という明快な答えが返ってきました。

現在カンボジアにはまだ400万個の地雷が残っています。政府とフランス、カナダ等のNPO、4000人の人たちが撤去作業に取り組んでいますが、アキラーさんは、40人のグループと共に政府とは別動隊で、まったくのボランティアで活動しています。

また、博物館には地雷の被害などで孤児になった子どもたちが一緒に暮らす施設もあり、現在も30人ほどの生活支援をすべて賄っているようです。アキラーさんは普段は外に出ているので、博物館を管理する人も何人かいて、彼らの生活もあります。地雷処理にかかるお金も高額です。それらの諸費用は海外からのカンパが主たる財源で、日本人からの支援も多いそうです。

2025年には処理が終了する予定ですが、その後はどうするつもりですか?という私の問いに、「裏の畑で農業をしながら博物館を管理していきます。カンボジアの平和のために。」と、壮絶な過去の歴史など想像だにできない無欲の笑顔で答えてくれました。彼の責任のとり方のあまりの鮮やかさに、私はもう次の言葉がありませんでした。

CNN 世界のHEROベスト10   https://www.youtube.com/watch?v=qx4Bz2IZWmg

 

コンポンプルック村

東南アジア最大の湖、トンレサップ湖にコンポンプルックという漁師たちの村があります。雨期には村の道路はすべて水没し、水上村となります。今はすでに水は引き始めていて、(写真の建物の)裏側には土の道路があり、バイクが走っていました。今日は、この村の1軒のお宅におじゃまして、一緒に料理をして、お昼を食べるというプランです。

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まずは市場で買い出しです。鶏肉、豚肉、野菜、カニ、雷魚のような魚、米、パン、バナナを買いました。

野菜が小ぶりなのにお気づきでしょうか?カンボジアの野菜は、日本や中国のように大きくはありません。みな小ぶりなのです。これはおそらく、肥料の使い方に原因があるのではないかと私は思っています。そもそも、メコンデルタに開けたカンボジアの農地は滋味豊かで、現代農法の肥料をガンガン与えて大きく育てるという作り方をしていないのだと思います。もともとがオーガニックなのです。

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マングローブの林を抜けてしばらくゆくと、コンポンプルック村に到着します。村の人たちは、漁業と同時に、湖を訪れる観光客相手の遊覧船をして、暮らしをたてているようです。これらの家の一軒のお宅に“上陸”しました。

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買ってきた材料を広げてみんなで準備。セイハーも日本語ガイドのブッダさんも手慣れたもので、カンボジアの男性は、みな当たり前のこととして料理をするようですね。比べて我が方の男子生徒4人は、いっさい手を出しませんでした。

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燃料は薪です。プロパンも使っているようですが、湖には薪の材料は無数に漂っているわけで、それを集めて日干しして使います。

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ここのおばちゃんはとても料理上手で、設備も何も整っていない条件下で、ぱぱぱっと御馳走が並びました。どれもレストランで食べるよりおいしいくらいでしたよ。

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ベッドルーム。といってもひと部屋で、お隣とも廊下を渡して繋がっています。子どもたちも入れ替わり立ち替わりやって来ましたが、どこの家の子なのかはわかりません。この床の下は湖面で、隙間から何かを落としたらアウトです。

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トンレサップ湖は完全に海原です。物売りのおばちゃんたちがやって来て、去って行きました。水の上での暮らしと観光とが、ほどよく混じりあって、みんなの暮らしが少しづつ豊かになって行けばいいなと思います。











 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンコールワット

28日は、ごひいきの Giantibis バスに乗って6時間半。シェムリアップに到着しました。彼らのお宿は、YHです(Central Hostel プライベートルームもあり)。これは、経費削減という意味はありますが、私がそれ以上にここにこだわった理由は、若い高校生たちに、こういうところに泊まるチャンスを作るということでした。 もちろん前もって、安全性と衛生性に関してはチェックしました。

聞くところによると、高校生の修学旅行は3つ星以上という、暗黙の申し合わせがあるようですが、“我が社”の方針としては、YHに路線バスです。。。3つ星ホテルに観光チャーターバスでは見られない、カンボジアの人々のフツーの暮らしに触れることができると考えるからです。

結果的に、こういうところに泊まった経験が彼らにはとても好評でした。世界中のいろんな旅人と出会い、カタコトの英語でコミュニケーションできたことが、これまでの日常性からワープできて、わくわくの毎日だったようです。ここには5泊しました。

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アンコールワットです。ここはもうネット上でも語りつくされ、すばらしい写真も無数にあるので、ここでは省略します。やはり実際に自分自身の眼と足で見に来てください。

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アンコールワットは、レリーフの宝庫で、回廊の壁に彫りつくされた壁画をひとつひとつを丹念に見て回っていると、何時間もかかります。ただ、ヒンドゥー寺院なので、ラーマーヤナ、マハーバーラタの物語がわからないと、その見事さも半減で、次回帰国時にはぜひ当該書を手に入れたいと思っています。

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こんな彫りかけのものがあって、思わず微笑んでしまいます。どんな人だったんだろう?どんな思いだったんだろう?どんなもの食べてたんだろう?その頃の天候は?家族は?などなど、次々とイメージがふくらみますね。

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僧侶のオレンジの僧衣を見ると、どうしても追いかけたくなってしまいます。

ちなみに、アンコールワットはじめ、各観光施設入場料は、カンボジア人はすべて無料です。私はセイハーのバイクに乗ってゆくことが多いので、時々無料パスしてますが、本来入場料はとても高く、アンコールワットで1日券37ドルです。カンボジアの1番の産業は縫製業、2番目が観光、3番目が農業のようです。

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*きわめて個人的なおまけですが、どうやらこの木の根元に、一ノ瀬泰造の骨の一部が埋められているようです。標識はなにもありませんが、1982年にご両親が遺骨を掘り上げた後、我が子が憧れたアンコールワットがよく見えるようにと、菩提樹の根元に一部を埋葬されたとか。そのときの写真が残っていて、アンコールワットが見える角度から、恐らくこの木ではないかと思われます。

 

 

プノンペン到着 ワットプノン

26日夕方、長野県松本市から、ゼミ旅行の私立高校生9人+引率教師1人の計10人が、定刻通りプノンペン国際空港に到着しました。

空港から市の中心部まで、私たちが使ったのは、なんと、フツーの路線バスです。なぜかというと、タクシーやトゥクトゥクは分乗しなければならず、やはり到着早々のことなので、無事に目的地に着いてくれるか心配です。それで、みんなで一緒に乗れるバスにしました。ものすごい大渋滞を間近で目にできるのも、彼らにとっては意味のあることです。もちろん激安料金で、ひとり45円でした。

No.3のバスで1時間ちょっと、終着駅のセントラルマーケットに到着。そこからまた歩いてホテルまで行って、チェックイン。まずは第一関門を無事にパスしました。

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翌朝、歩いてトンレサップ川畔まで行き、右手彼方にメコン河を望む地に立ちました。ああ、はるばる異国の地まで来たなぁと、思い至る瞬間です。この日は曇り空で比較的過ごしやすかったのですが、12月の松本からやって来た人たちには、温度差が20度近くもあるので、体調管理に気を付けなければなりません。

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そこからワット・プノンに向かいました。ワットは寺院、プノンは丘という意味です。言い伝えによると、ペン夫人という富裕な未亡人が、川に流れ着いた流木の中に仏像を見つけ、それを祀るために丘の上に小さな寺院を建立したのがはじまりで、現在も多くの参拝客を集めています。プノンペンは、ペン夫人の丘という意味です。

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これがペンおばさんの像です。口紅を付け、煌びやかなネックレスを何重にもかけ、にこやかに微笑んでいます。

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ペンおばさんの隣にじいちゃんが座っていて(去年もこの人でした)、なにやら呪文を唱えながら、紅い「吉祥糸」というのを結んでくれます。旅の安全を祈願して、全員が結んでもらいました。おみくじのような、占いもやっています。

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その後に川下りの遊覧船に乗りました。1時間ほどメコン河まで出てぐるりと遊覧し、缶ジュースと山盛りのフルーツも出てひとり5元というのはお値打ちです。サンセットの時間のクルーズが人気だそうですが、この日はどんよりとした曇り空だったので、早い時間に乗りました。どうやら台風の影響だったようです。

メコンまで出ると、漁をしている小舟があちこちに見かけられます。水上生活をしている人たちもたくさんいて、彼方の高層ビルとは対照的で、参加した生徒たちには強く印象に残ったようでした。

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 その後に行った「オルセー」という麺の店はお勧めです。モニボンブルバードとシャルルドゴールブルバードの交差点から西へ1分、遠くからでも看板がよく目立ちます。

この店にはどうやら厨房というものがないらしく、外の屋台のキッチンですべて作ってくれるみたいです。じっくり煮込んだスープがほんとうにおいしくて、カンボジアの米の細麺がつるつるといくらでも食べられそう。肉まんの具にもいろんなものが入っていました。最も、私が一番気に入ったのは、界隈の雰囲気で、この店の隣にある「茶館」と書かれた、姉妹店みたいな感じのカフェで、まったりとした時間を過ごしました。あ、空気は悪いです。

 

 

シェムリアップ インターナショナルエアポート

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26日に日本から10人のグループがやってくるので、またまたプノンペンまで迎えに行かねばなりません。風邪が完治していないので、大事をとって、初めてカンボジアの国内線に乗ることにしました。

シェムリアップ空港というのは、街中からバイクで20分ほどのところにありますが、ほんとうにこじんまりとしたかわいらしい空港です。

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街中には、ここよりはるかに立派なリゾートホテルがいくらも立ち並んでいます。

これは国際線の方で、一番奥に見える屋根が国内線です。

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午後7時10分のフライトでしたが、いざチェックインしようとすると、私の名前はないといわれてしまいました。そんなはずはないと、スマホの予約確認画面を出してカウンターであれこれいっているうちに、けっきょく私の名前が1文字違っていたということがわかりました。shi と書かなければならないところを si と書いていたのです。私もしょっちゅうネットで航空券を買っているので緊張感が抜けていて、1文字抜けてしまっていたのです。

ありゃ~、これは買い直しだわ、まいったなぁ~と自らのドジに舌打ちしていたら、なんと、次からは気を付けてくださいね、といって、搭乗券を発行してくれたのです。もう、こんなことは他の航空会社ではあり得ないです、特に大手ならなおさら。昔はそうでもなかったらしいですが、近年は、たったの1文字でも絶対に受け付けてくれません。つい最近も、l と r が違っていてアウト、5万円ほどの航空券の買い直しをさせられた人を知っています。みなさん気を付けましょうね。とにかくパスポートの記載と同じでなければなりません。

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この飛行場には、タラップもなければ、場内バスもありません。空港ターミナルビルから直接歩いて乗り降りします。交通整理のお兄さんが立ってたりして、のどかです。

そして、無事に搭乗して、無事にプノンペンに着きました。この間、な、な、なんと40分!たったの40分です。バスだと、一番速くて6時間、場合によっては7,8時間もザラ。

もうダメですね。人間一度楽をするとすぐに根性ナシになってしまうものです。次回からバスに乗るのは難しいかも。。。

水祭り

カンボジアでは、昨日今日明日、つまり、11月の満月の前後3日間にかけて水祭りが行われます。長かった雨期の終わりと、米の刈り入れの始まる乾期の到来を祝って行われる伝統行事で、プノンペンとシェムリアップでは、勇壮なボートレースが行われることで有名です。

私も初めて迎えるわけで、カメラに収めてみなさんにも見ていただこうと、ずいぶん前から下見にさえ足を運んでいたというのに、肝心なときにまたしても風邪にやられました。先週、ビザ延長のためにベトナムまで行ってきましたが、その4泊5日の間中、苦手なクーラーにやられっぱなしで、予期した通り、おとといから微熱が続いています。

ということで、中途半端なものとなっていますが、昨日今日と、小1時間ほど部屋を出て撮ってきました。

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昼間のボートレース以外にも、灯篭流しや花火など、いろんな催しがあるようです。

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ボートは2艘づつで争うタイムレースで、見ていると、5分に1組くらいの割合で川下から続々とやってきます。いったい全部で何艇出るのか?

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なぜかこんなかわいいボートも。ザルに漆がかけてあるようですね。

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川の両岸に屋台がびっしりと並び、屋台巡りしたり、ゴザを敷いてお弁当広げたり、競り合うボートに声援を送ったり、スマホカメラでパシャパシャやったりと、日ごろ娯楽の少ない地域で、1年で1番熱くなる日なんだそうです。

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これは前々日に撮ったものですが、移動観覧車。こんなの(移動式)初めて見ました。この時は動いていなかったので、本番の日には絶対に乗ろうと思っていました。

ところが今日、子どもたちがすごい列を作っていて、なかなか私の順番など回ってきそうにありません。それに、これは優雅な“観覧車”などではなく、そのスピードはほとんど“ジェットコースター”の如きで、鉄籠の中からキャーキャー悲鳴があがっていました。一気に熱が上がってきそうだったので止めておきました。

 

おすすめのレストラン in SAIGON

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おばちゃんの家から徒歩5分で、高島屋が入っている SAIGON CENTER という商業ビルに出ます。土曜日だったせいもあって、とても賑わっていましたが、ここまで来てフト私は、「そうか、そろそろクリスマス商戦なんだなぁ」と思い至ったのです。毎日半袖で汗だくの地にいると、クリスマスというのはピンときません。ベトナムも今は仏教国のはずですが、きっと年々盛んになっているのでしょうね。

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1階のメインホールも目いっぱいの飾りつけで、我が子の写真をスマホに収める親の姿は、今や全世界共通ですね。もちろんそれすらできない国や地域もたくさんありますが。

ちょっとだけ覗いてみましたが、私ですら聞いたことがある有名ブランドのショップがずらりと並んでいて、でもお客さんは入っていなかったですねぇ、まだまだ飾りものなんでしょうか。

6階まで高島屋が入っているようで、最上階はレストラン街になっているようでした。

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私の目をちょっとひいたのがこれ。1階に入っていたオシャレなカフェレストランですが、一番手前のテーブルで盛り上がっていた小グループは、ちょうど私と同じような年齢でした。ベトナム戦争を知っている世代です。こういう女性たちが、決して安くはないコーヒーを前にゆったりとした時間を過ごすことができるようになったんだなぁと、やはりサイゴンという街の片隅で、時の流れを考えさせられてしまいました。

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さて、私がご紹介したいおすすめのレストランは、もちろんこういう場所にはありません。高島屋からサイゴン川の方に10分ほど歩くと、SAIGON SKY DECK という、街のランドマークにもなっている、展望台のある高層ビルに出ます。その正面入り口に向かって左手に、この写真の店があります。

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で、この店のバインミィー(バゲットサンド)がものすごくおいしいのです。ベトナムのバインミィーはどこで食べてもおいしいのですが、ここのものはやや薄味で、ソースもやや甘味です。指さしで具を指定するとその場で作ってくれて、1個25000ドン(≒125円)。店の中にテーブルもあるのですが、テイクアウトの方が多そうです。他にもいろんなものを売っていて、麺やご飯もの、肉まんに生春巻きやドリンク、ベトナムスイーツも充実しています。特に1滴も水を加えない(氷を少し入れますが)マンゴージュースが1杯100円といううれしいお値段で、私は最近の3年間ほどは、サイゴンに来るたびに、必ず2回3回と行って、マンゴージュースをその場で飲んだ上にテイクアウトしてきます。

今回はおばちゃんの家に2泊しただけなので、他にはどこにも行っていません。移動も、最後に空港までバスに乗った以外は、すべて徒歩でした。夕食はおばちゃんの家で出たし、朝食は近所のカフェで済ませたし、つまり、おすすめも何も、ここしか行ってなかったのです。

 

おすすめの民泊-SAIGONNAIS HOMESTAY

One Stop Hostel に2泊してホーチミンに向かいました。同じく Giant ibis を使ったのですが、こちらは国境を越えるせいか、18ドルと高かったです。バスターミナルは、ワットプノンのすぐ近く、YHから歩いて行かれる距離でしたが、こちらの長距離バスは、言えばだいたいホテルまで迎えに来てくれます。

40分遅れて出発、国境までは3時間半でした。国境から先の方が近いはずだし、これは意外に早くに着けるなと喜んでいたら、なんと、カンボジアの出国手続きを終え、すぐ目の前にあるベトナムのイミグレーションに入る前に、これからランチタイムを取るといって、細い道をぐるりと回りこんで、なにやら新築の立派な建物に横付けしたのです。

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私はこの国境を越えるのは3回目ですが、最初に来た頃は、ほんとうに寂れたテラコッタ色の“国境の街”といった感がありました。今やこぞって外貨獲得のために一生懸命なんですね。そうそう、国境の手前には、何軒か立派なカジノホテルも軒を並べていました。中国語表記が目立ちましたが。

この免税品店の横に立派なレストランがあって、西欧系のお客さんたちはのんびりと昼間っからワインなんかたしなんでいて、いっかな腰を上げる気配がありません。けっきょくたっぷりと1時間以上、予定に細かい日本人や、気短の中国人だったらきっと苦情タラタラではなかったかと思います。

ベトナム側の入国手続きに40分ほどかかり、出発できたのは午後2時、ホーチミン到着は、渋滞が災いして夕方6時頃になってしまいました。

さて、予約しておいた民宿を探さなければなりません。SIMが入れてないので、Google map は使えませんが、わかりやすい場所だったので頭の中に入っています。

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しかし、ベンタイン市場のすぐ近くというロケーションではありましたが、これはフツーの人では絶対に探せないでしょうね。入り口はここ。屋台の焼きそば屋の裏というか、食器なんかの洗い場のところ。左上にそれらしき住所を見つけたので、私はこの階段を上がってみました。

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こんな怪しげな螺旋階段です。前世がしのばれますね。

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おおっ!ありました、こんな貼り紙。看板というのはこれだけです。

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どうやらこの突き当りの家がそのようです。

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ジャラジャラッと扉を開けて中に入ると、This is the homestay.といった光景が目に飛び込んで来ました。50代とおぼしき夫婦が営んでいるようで、他に6,70代とおぼしき女性がふたり、小さな子どもがひとりと、高校生くらいの男の子と女の子。どうやら7人家族のようです。それに、ペプシという名のワンコが一匹。

割合に広い間取りで、この2階部分でみなは生活し、3階と4階部分に部屋を5つ作っているようで、それぞれの階にトイレとシャワールームがあります。部屋は新しく民宿をやるために整えたようで、クーラー、テレビ、扇風機、ヘアドライヤーまで用意してあるのですが、いかんせん、狭くて、閉所恐怖症の人では難しいです。でなければ問題ありません。ベッドは堅いです。

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で、ここは朝食ではなく、夕食が出るのです。ひとりだけの外食がめんどうな私はそれにひかれて申し込みました。この写真は2日目の夜ですが、カレーでした。朝私が起きた時から煮込んでいたのですが、それはそれはデリシャスなものでした。考えてみれば、3人も料理人がいるわけで、おいしくないはずがありません。

右端のおばちゃんがここを仕切っていて、他の人たちはまったく言葉が通じません。おばちゃんの英語はなかなかのものです。ところが実は左端に写っているのはフランス人ですが、彼がやってくると、なんとおばちゃんは、フランス語でペラペラやりだしたのです。う~ん、この歳で2か国語(もしかしたらもっと?)を操るなんで、タダ者ではない。。。

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4階の窓から見える風景。右上方に高層ビルの端が写っていますが、この右端の商業ビルには、ホーチミンでも最高級レベルの高島屋が入っています。界隈は都市開発が進み、立派なビルが立ち並んでいるのですが、その開発の谷間に運よく生き残った建物が、この民宿が入っているビルということでしょう。せっかく始めた商売が、お国の都合で立ち退きなんてことにならないように祈るばかりです。

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ちなみに料金は、1泊夕食にビールも1本ついて、240000ドン(≒1200円)でした。

SAIGONNAIS HOMESTAY で検索すれば出てきます。

おばちゃん、また行くね~~

 

 

おすすめの Giant ibis と One Stop Hostel.

私は今回1年間のマルチ観光ビザでカンボジアに入っているので、30日に一度国外へ出なければなりません。ブローカーに頼めば手続きをしてくれるのですが、なんとなくずるずると3度目のビザ切れが近づき、今回はベトナムへ出ることにしました。

他に用事もあったので、まずはバスでプノンペンに向かうことにしました。シェムリアップからは頻発していて、バス会社も何社かありますが、私は今回その中で一番高いバスに乗ることにしました。6時間はかかるのですが、場合によってはあっちへ寄ったりこっちで休憩したりで、何時間かかるかわからないので、とにかくすっきりと時間通りに運行してくれるのを願って、大枚15ドルをはらいました。ふつうは8,9ドルくらいです。

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2枚目はプノンペンからホーチミンに行くバスですが、とにかくどちらも9割が西欧系の人たちでした。車掌も英語がペラペラ。対応もみなとても丁寧でした。

そして驚いたことに、運転手の交代要員が乗っていて、途中で交代しました。6時間ほどの距離でこんなことはこれまで見たことはありませんでした。

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それでもまあ、途中でちょっと停まって、運転手がこんなものを買っていました。大豆と米を炒って、それを杵でたたいて扁平にした、おやつでしょうか、パリパリと香ばしくて、これはとてもおいしかったです。

出発は定刻通りでしたが、到着は30分遅れました。プノンペンの朝夕の渋滞は年々すさまじくなっていて、30分遅れくらいなら御の字です。

この Giant ibis bus のチケットは、ネットで日本からでも買えます。

http://giantibis.com/

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で、今回の宿泊は、One stop Hostel というYHです。ここはとにかく、トンレサップ川沿いの1等地にあって、どこに行くにも便利です。どうやら日本人の経営のようですが、働いているのはみなカンボジア人。とてもていねいな対応で、それだけを見るともう3つ星クラスでした。ドミトリィの8人部屋で1泊6ドル、トイレ・シャワーは共同です。

私が泊まった時は、私以外は全員西欧系でした。こういうところに泊まる人は、カンボジアだけというのは少数派で、ラオスの話、ミャンマーの話、タイの話、日本の話で盛り上がっていました。

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お隣にATMとバーがあり、3軒隣は棺桶屋。カンボジアの棺桶は地味ですね。

すぐ向かい側に、メコン河遊覧船の船着き場があり、歩いて3分のところにサークルKもあります。

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目の前がトンレサップ川。写真上方のメコン河に合流します。

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魚釣ったり、網かけたり、水浴びしたり。。。そんな光景をぼんやりながめているには絶好のロケーションで、”ビンボー”な方にはお勧めのホテルです。